Samsonite BLACK LABEL | DEUX MONCX

TALKING ABOUT SEWING 一針一針、愛をこめて

米国のキルトや日本の千人針など、縫い物にはさまざまな思いや願いを込める風習があります。それはひと針ひと針に、魂と心を込める祈りの儀式にも通じます。〈サムソナイト・ブラックレーベル - デュモンクス〉のバッグを手掛ける縫製職人が針先に込めるのは、尽きることのないバッグへの愛です。生地とは異なり、縫い直しができないレザーの縫製には、長年の研鑽で培った高度な技術と美的感覚、そして並々ならぬ集中力が求められます。そんな集中力の源となっているのが、仕事に対するプライド、そしてバッグへの愛情です。職人が全神経を集中させ、一針一針に込めた思いは、静寂を湛えた美しさを放ち、また長年の仕様に耐えうる堅牢さを備えていきます。それは使い込むほどに実感できる愛なのです。

レザーバッグの縫製を手掛ける工場では、立体的な箇所を縫うための腕ミシンに加え、フラットな箇所を縫う平ミシン、そしてより深い立体的な箇所を縫うポストミシンという、3種類のミシンを主に使用。これらを工程と縫製箇所によって使い分け、バッグを縫い上げていくのです。スピードを微妙に調整しながら、美しく、確実に針を走らせる熟練技です。

ひと型のバッグでも、素材を何枚重ねて縫うかは箇所によって異なり、それぞれ縫う厚みに適合する糸の太さがあります。また、表に出る箇所の場合は、視覚的にどの色の糸がマッチするか、どの太さの糸が調和するか、つまり、バッグを美しく、丈夫に縫い上げることにこだわれば数種類の糸が必須。糸一本にも職人の魂が宿ります。

バッグの際に美しく、一直線にかけられたステッチには高度なミシンコントロールの技術が必要です。どれほどの位置にステッチを走らせれば最も美しいか、コンマ数ミリを決めるのは職人の裁量に委ねられます。そんな繊細な美的感覚も、長年の研鑽によって身につけるものであり、バッグの美しさを大きく左右するポイントです。

縫製職人とミシンの命ともいえるミシン針。よく見ると先端が丸みのある裏地などの生地用と、菱形になったレザー用に分かれ、縫製箇所や糸によって数種類の太さの針を使い分けます。レザー用の針は縫製にはとても重要な道具のひとつで、特に高品質なものを使用。自らの手となる道具への徹底したこだわりも、一流の職人の証なのです。

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